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当別高校の現状と公立高校の配置計画

  • 執筆者の写真: 佐藤たつ
    佐藤たつ
  • 10月4日
  • 読了時間: 4分
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北海道教育委員会が定める「公立高等学校配置計画」に基づき、当別高校の現在の状況と、将来の見通しを解説します。


当別高校は、直近の計画では3学級での募集が維持されるものの、継続的に欠員が40人を超える状況にあり、今後も進学希望者数の減少が続けば、募集停止(廃校)の検討対象となるおそれがあるといえます。


校長の在任期間は通常2-3年です。一方在校生のカリキュラムは変更することができない決まりのため、カリキュラムを含む大きな改革は3年以上必要です。これが高校の改革が進まない大きな要因です。


当別高校は、2023年4月に任期5年の公募校長である保格校長が着任されました。この5年間を使って、当別高校の改革(魅力化)に取り組まれています。現在は、特に総合的な探求に力を入れ、当別町商工会(70万円)と当別町(50万円)も費用を分担して地域コーディネーター2名を配置しています。


その成果もあり、2024年度には普通科の倍率が1倍を回復しましたが、2025年度は再び0.4倍(17人)となりました。普通科の倍率が0.5倍未満が2年継続すると、募集停止(廃校)になるおそれがあります。2026年度は石狩管内の中学卒業者が若干増加するので、普通科0.5倍(20名)の確保ができるかもしれませんが、その後は中学卒業者数の大幅な減少が見込まれています。


そのため、当別高校は現在存続できるかどうか、ぎりぎりの状態です。


それでは、北海道教育委員会の道立高等学校配置計画をもとに、当別高校の現状を整理してみましょう。



北海道全体の中学生卒業者数の減少傾向


北海道全体の15歳の人口、すなわち中学校卒業者数は、今後も総じて減少傾向にあると見込まれています。


41,000


令和6年(2024年)

約41,012人~41,023人(4万人台前半)

39,000


令和8年(2026年)

約39,836人~39,996人(4万人を割り込む見通し)

38,000


令和10年(2028年)

約38,043人(減少が継続)


公立高校の配置計画は、この減少に適切に対応し教育水準を維持・向上させることを基本的な考え方としています。そのため、地域の実情を考慮しながら、学校の定員調整や再編整備が進められています。



石狩学区(札幌圏)の状況と高校再編の必要性


当別高校が属する石狩学区(札幌市および周辺地域)は、道内でも中学校卒業者数が最も多い地域ですが、近年は全国的な傾向と同様に大幅な減少が続いています。このため、継続的に高校の再編・定員調整の検討が進められています。


石狩学区全体では、令和7年(2025年)の19,144人から、令和14年(2032年)までに1,388人の減少が見込まれており、今後も厳しい状況が続く見通しです。


石狩学区の中学卒業者数・欠員数・当別高校の欠員数の推移

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石狩学区における中学卒業者数の見通しと削減必要学級数


2024年~2031年までの8年間で13~15学級の削減が必要と見込まれています。

期間

中卒者数の推移(概算)

必要とされる削減規模

主な検討事項

平成27〜30年度(2015-2018)

19,943-19,843

4年間で約15〜16学級相当の削減が必要

生徒急増期に新設した高校を中心に再編の検討が必要

令和6〜9年度(2024-2027)

19,495-18,728

4年間で約8〜9学級相当の削減が必要

札幌市内の再編整備を含めた公立高校全体の定員調整が必要

令和10〜13年度(2028-2031)

18,877-17,756

4年間で約5〜6学級相当の削減が必要

生徒急増期に新設した高校を中心とした再編検討が継続して必要







石狩学区の今後の配置の検討対象


今後の計画期間(令和11年度〜令和14年度)においても、石狩学区では特に以下の学校が配置のあり方について検討が必要とされています。


欠員が40人以上生じている学校


定員を含む学科構成のあり方について検討が必要。

小規模校


中卒者数やこれまでの進学状況を考慮し、在り方の検討が必要。

札幌市内の高校


中卒者の減少にあわせ、特に生徒急増期に新設した高校を中心とした再編を含めた定員調整が必要。



当別高校の募集学級数と欠員数の推移


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当別高校の今後の見通し(令和14年度まで)


現在の公立高校配置計画(令和8年度~10年度)およびその後の見通し(令和11年度~14年度)に基づき、当別高校の今後の方針は以下の通りです。


短期的な計画(令和8年度~10年度)


当別高校は、現在の合計3学級(普通科1学級、職業学科2学級)での募集が維持される計画となっています。この期間内では、募集学級数の変更は計画されていません。

中長期的な見通し(令和11年度~14年度)


計画上、具体的な学級増減は示されていませんが、当別高校は学区全体の再編検討のt対象となる条件に当てはまります



当別高校が直面する検討事項

検討事項

当別高校の現状

将来的な影響

欠員が40人以上

令和3年度以降、欠員が40人以上で推移

定員を含む学科構成のあり方について検討が必要とされています。

小規模校の在り方

募集学級数が少なく、中卒者減少の影響を受けやすい

中卒者数や進学状況を考慮し、学級減や再編整備を含めた在り方について検討が必要です。

学区全体での調整の必要性

令和11〜14年度でさらに5〜6学級相当の調整が石狩学区で必要

当別高校がある石狩学区全体で、中卒者の減少に対応するための継続的な再編が避けられない状況です。



 
 
 

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