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一般質問(1日目)ーおむつ、地域医療、高齢者ワクチン、花のまちづくり

  • 執筆者の写真: 佐藤たつ
    佐藤たつ
  • 2 日前
  • 読了時間: 9分

 6月12日に開幕した令和8年第2回当別町議会定例会。議員が、町の行政事務について幅広い見地から自由に質問できる一般質問が、6月17日に始まりました。初日は3名の議員が登壇し、ゴミ削減から住宅、医療、そして姉妹都市交流を活かした花のまちづくりなどについて、町長に質問しました。


佐々木議員

ごみ削減に向けた、おむつリサイクルの導入

議員の質問・指摘:

  • 石狩市の最新おむつリサイクルセンター(紙おむつからパルプとプラスチックを高度に分別・再生する施設)を視察した。

  • 当別町には介護施設も多く、家庭や施設から出るゴミの大幅な削減・資源化のために、おむつリサイクルを前向きに導入検討すべきではないか。

町側(町長)の説明・答弁:

  • 使用済みおむつのリサイクルは全国的にも実証や導入検討が広がっており、石狩市の民間施設が今年3月から本格稼働したことも把握している。

  • しかし、実際に導入するにあたっては、処理や設備にかかる多額の費用、回収・分別の手間に加え、衛生面での課題が依然として存在する。

  • 今後も先進的な事例から課題解決の手法を学びつつ、状況を慎重に注視していきたい。




町営住宅の空き待ち解消と民間マンション借り上げの進捗

議員の質問・指摘:

  • 高齢になり階段の昇り降りが負担な人が増える中、平屋の古い町営住宅は寒さが厳しいという声がある。

  • エレベーターのない春日団地では、1階への入居を待つ希望者が常時30人ほどいると聞く。

  • 大学移転に伴う学生減少により空室が出ている民間マンション等を町営住宅として活用する借り上げ制度の進捗状況はどうなっているか、大学移転を待たずに入居を前倒しできないか

町側(町長)の説明・答弁:

  • これまで、町とアパート組合による勉強会(令和5年度)、単身・2人世帯への意向調査アンケート(令和6年度)、アパートオーナーや先進自治体へのヒアリング(令和7年度)を行ってきた。

  • 現在進めている住宅長寿命化計画の改定の中で、民間借り上げの具体的な戸数やスケジュールを定めていく

  • ただし、導入には単に物件を借りるだけでなく、建物の構造や家賃、オーナーとの契約条件、入居者の自己負担額、国や北海道との各種調整など、詳細な計画設計が必要であり、計画的に進める。

  • なお、令和8年6月1日現在の春日団地1階の実際の申し込み者は13名である。


子どもたちの尊厳を守る「生命(いのち)の安全教育」

議員の質問・指摘:

  • 性犯罪・性被害の増加(被害者の6割が10代)に対し、町の認識はどうか。

  • SNSの利用が超低年齢化する中で、AIを用いて同級生の顔を裸の画像に偽造して共有するといった、従来の対策では防げないデジタル性暴力(加害・被害)のリスクをどう考えているか。

  • 大阪の小中一貫校のように、発達段階に応じて言葉で気持ちを伝える力や人権意識を育む生命の安全教育を一貫校の取り組みとして先例地を参考に推進すべきではないか。

町側(町長・教育長)の説明・答弁:

  • 性被害の認識(教育長):極めて重大な人権侵害であり断じて容認できない。認知件数の増加は令和5年の刑法改正や相談しやすい環境が整った影響もあると考えられ、関係機関と連携して注視していく。

  • AI・SNSへの対策(教育長):子供たちが適切に情報判断・行動する力を育てることが重要。1人1台端末の導入前から取り組んできた情報リテラシーやモラル学習をさらに充実させる。

  • 生命の安全教育の推進(教育長):学習指導要領に基づき、性・薬物乱用防止、人権尊重など発達段階に応じた指導を行っている。今夏には教職員向けに「SOSの出し方」の研修講座を開設予定であり、まずは教員の理解を深め、家庭・学校・地域が一体となって推進できるよう情報発信や取り組みを検討する。

  • 一貫校での先例地参考(町長):とうべつ学園(義務教育学校)の整備にあたっては全国各地の先例地視察を実施しており、校舎建設や現在の教育課程にその成果が反映されている。今後も地域の実情に応じた教育環境の整備を進める。


芳形 幸夫 議員

物価高騰に喘ぐ町内医療機関への追加支援

議員の質問・指摘:

  • 光熱費や人件費の高騰により全国的な病院経営は危機的状況にあり、8団体が国への要望書を提出している。町内の医療現場でも極めて厳しい運営状況が続いているが、これをどう捉えているか。

  • 今年6月から約30年ぶりの水準とされる診療報酬引き上げ(3.09%増)が実施されたが、現場が求める10%以上には及ばず不十分である。在宅医療や地域包括ケアを支える町内の医療機関を守るため、設備投資への補助など町独自のさらなる追加支援や支援制度の拡充を検討すべきではないか。

町側(町長)の説明・答弁:

  • 診療報酬は2年ごとの改定であるため、急激な物価高や賃金上昇に柔軟に対応しづらく、各医療機関の運営が非常に苦しいことは強く認識している。

  • 地方の実情や医師・看護師不足、財政支援について、町村会を通じて国に提言を続けてきた(今回の3.09%増もそうした要請が背景にある)。

  • 町独自としては、今年度(令和8年度)から医療人材確保支援事業を予算化し、現場をサポートしている。

  • 新たな追加支援については、他の福祉施策とのバランスや整合性も保つ必要があるため、医療機関の意見を丁寧に伺いながら引き続き検討していく。


公共施設の維持・老朽化への対策と住民との対話

議員の質問・指摘:

  • 町内の公共施設は築30年以上の老朽施設が約78.8%を占めている。財政状況や人口減少を踏まえると、特に維持管理が課題となるのはどの分野の施設か。

  • 計画にある、解体・譲渡・売却・統廃合は住民に不安を与えるため、どのような基本的な考え方で進めるのか。

  • 当初の管理計画の成果にあるコンパクトなまちづくりについて、町はどのような姿を目指しているのか。

  • 計画策定時の町民の意見聴取(パブリックコメント等)の結果はどうだったか。また、今後の等配合などの具体的な実行段階においても、一方的に進めず、地域住民との丁寧な対話や意見交換の場を設ける考えはあるか。

町側(町長)の説明・答弁:

  • 現状認識と課題分野:老朽化が進行しており、全ての施設を今のまま維持・更新していくことは現実的に不可能。特に下水道、道路、橋梁などの生活インフラ施設は、人口減少に関わらず維持が不可欠であり、維持コストの増大が今後の最大の課題である。

  • 計画展開の基本方針:総合管理計画とは別に個別施設計画を策定しており、地域コミュニティや生活への影響、保有の必要性、維持更新コスト、他施設による代替の可否など多角的な観点から、施設ごとに最適な時期と手法を見極め、適切に対応していく。

  • 住民の声と今後の対話:計画の策定にあたってはパブリックコメントを実施し、4件の意見をいただき考え方をホームページで公表した。今後の等配合などの実行段階においても、住民への意見聴取や対話は重要な手法の一つと認識しており、議会の意見もいただきながら慎重に政策判断をして進めていく。

  • コンパクトなまちづくりの姿:立地適正化計画に基づき、居住や生活サービス機能を中心に緩やかに集約し、人口減少が進む中でも持続可能なマチをつくるものである。


五十嵐 信子 議員

高齢者を守る肺炎・RSウイルス予防対策

議員の質問・指摘:

  • 高齢者の肺炎による入院は筋力や認知機能の低下を招き、介護が必要な状態(フレイル)を進行させる大きな要因。現在実施している高齢者向け各種ワクチン(肺炎球菌、インフルエンザ、新型コロナ)の接種状況と公費助成の現状、未接種の要因はどう分析しているか。

  • インフルエンザ同様に高齢者の重症化リスクが高いとされるRSウイルス感染症の認識や、医療機関との連携状況はどうか。

  • RSウイルスの高齢者への情報提供や周知、さらに任意接種の経済的負担軽減策(公費助成など)に町として取り組む考えはあるか。情報が届きにくい高齢者への周知の工夫はあるか。

町側(町長・福祉部長)の説明・答弁:

  • 各種ワクチンの助成と接種率(福祉部長):自己負担が約3割程度に収まるように設定しており、実績(令和7年度)は以下の通り。

    • 高齢者肺炎球菌:助成8,175円、対象258名、接種63名(接種率24.4%)。

    • 高齢者インフルエンザ:助成2,887円、対象5,938名、接種2,764名(接種率46.5%)。

    • 新型コロナ:国費補助終了後も町独自で10,800円を助成、対象5,938名、接種429名(接種率7.2%)。

  • 未接種の要因:特定の原因は分析していないが、接種は個人の判断によるため、町としては的確な情報提供に努める。

  • RSウイルスの認識と共有状況(町長):肺炎などの高齢者重症化を招くリスクは認識している。しかし、大人のRSウイルス抗原検査は精度が低いため、現在は町内医療機関との情報連携や任意接種(定期接種ではないもの)の状況把握は行っていない。

  • 今後の取り組み・助成・周知(町長):有効性などの情報は適宜住民に提供していく。経済的負担の軽減(公費助成)については、町全体の福祉施策の優先度を考慮して実施のあり方を判断する。また、周知については1人でも多くの人に届くよう分かりやすい工夫をさらに重ね、医療機関とは定期的な懇談の場を通じて対話を継続していく。


花とスウェーデン姉妹都市交流を活かしたまちづくり

議員の質問・指摘:

  • 道内有数の花卉生産地でありながら「花のまち当別」のブランドが町民に十分に伝わっていない。国の試験輸出も始まっているが、国内外への魅力・情報発信をどう進めるか。

  • 来年のスウェーデン・レクサンド市との姉妹都市交流40周年の節目に、町民が主体的に参加できる記念行事へと発展させる考えはあるか。

  • スウェーデン大通りを美しい花ロードとして整備し、スウェーデン側のもてなしの心(家にある花でリースを作り、石を置いて客人を出迎えるホスピタリティ)を象徴する美しい景観をつくってはどうか。高齢化で町内会の花植え活動が難しくなっている今、町が率先して無理なく続けられる市民ボランティアのサポートや仕組みをつくるべきではないか。

町側(町長)の説明・答弁:

  • 花のブランド・発信:当別の花は高品質で市場からも極めて高い評価を得ている。これまでの道の駅での直売やSNS発信に加え、国外への試験輸出の機会を活かし、農業と観光分野が連携してSNS発信等のブランド力をさらに強化する。

  • 姉妹都市交流40周年:来年度は交流協会が中心となり、レクサンド市への訪問団派遣(一般公募含む)を調整している。町としても、40周年の歩みを町民全員で振り返り、思いを馳せる節目の記念事業となるよう、関係団体と緊密に連携していく。

  • スウェーデン大通りの花ロードと市民活動支援:かつては官民一体で花植え活動を広く推進してきたが、地域の高齢化により苗を配っても植えられないケースが増えている。現在は、駅前や農協前で有志のボランティア団体が美化活動を維持してくれているのが現状。スウェーデン大通りの整備は、予算や維持管理、何より町民の協力といった多角的な課題があり、実現性を含め方向性を検討したい。ただ、スウェーデンの、迎える側の温かいもてなしの心というホスピタリティの価値観を大切にしながら、今回の意見を参考に今後のアピール方法や記念事業を考えていきたい。

 
 
 

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北海道石狩郡当別町

元町議会議員 佐藤 たつ

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